
アポリア / ヨルシカ
■ 冒頭
ヨルシカは名曲ばかりなので何にしようか迷いましたが
栄えある邦楽の今日の1曲は個人的に大好きなアポリアです。
正しいはずの選択なのに、どこか苦しい。
間違っていないのに、納得できない。
そんな“答えの出ない感情”に向き合う瞬間が、誰にでもある。
ヨルシカの「アポリア」は、
その“行き詰まり”をテーマにした一曲。
静かな音の中で、聴く人それぞれに問いを残す——
そんな余白の美しさを持った楽曲だと思います。
■ 楽曲の基本情報
- 楽曲名:アポリア
- アーティスト:ヨルシカ
- 作詞・作曲:n-buna
- ボーカル:suis
ヨルシカは、コンポーザーのn-bunaとボーカルのsuisによるユニットで、
文学的かつ哲学的な歌詞と、繊細なサウンドで多くのリスナーを魅了している。
その中でも本作は、より内面的で抽象度の高いテーマを扱った楽曲となっている。
2024年10月から放送されたTVアニメ『チ。―地球の運動について―』のエンディングテーマです。
魚豊による原作漫画のテーマである「知る」ことへの熱狂を、
答えのない問いを意味する哲学用語「アポリア」になぞらえ、
地動説に命を懸けた人々を描いた名曲です。
■ 作成の背景・ストーリー
「アポリア(Aporia)」とは哲学用語で、
結論が出ない状態・思考が行き詰まること を意味する。
n-bunaの楽曲は、
一貫して「答えを提示しない」スタイルが特徴。
- 正しさとは何か
- 選択に意味はあるのか
- 人は何を基準に生きるのか
こうした問いが、明確な答えを持たないまま描かれている。
つまりこの曲は、
“答えを出す曲”ではなく、“考え続けるための曲”
聴く人の数だけ解釈が存在する、
ヨルシカらしい作品となっている。
■ おすすめポイント
① 答えを出さない“余白の美しさ”
多くの楽曲が結論やメッセージを提示する中で、
「アポリア」はあえてそれをしない。
聴き終わった後に“考えさせられる”
この余白こそが最大の魅力。
② 言葉のセンスと知的な世界観
n-bunaの歌詞は、
- 哲学的でありながら
- 感情にも寄り添う
という独特のバランスを持っている。
難解すぎず、それでいて深い。
何度も聴くことで意味が変わっていく楽しさがある。
③ suisの透明感ある歌声
ボーカルの
suisの声は、
” 感情を押し付けない“透明さ”
だからこそ、聴き手が自分の感情を自然に重ねられる。
④ 静かなのに緊張感のあるサウンド
派手な展開はないが、
- 音の間(ま)
- 控えめなアレンジ
- 空気感のあるミックス
によって、終始“問い続けられているような感覚”が続く。
静けさの中にある緊張感がクセになる一曲。
