Digital Single 「息」

Flat’n’Sharp
「息」
Release 2026.03.05

Lyrics

息を吸う音だけ
まだ言葉にならないまま

行き先のない雲を見た
地面の冷たさが先に届く
まぶたは乾いて 閉じ方を忘れ
匂いだけが輪郭を描く

草いきれ 薄い苦み
春の入口に 名前は要らない
靴の音のしない世界で
わたしは わたしに近づく

知らないものほど 光る
触れた瞬間 遠くなる
知るたび 胸が狭くなるのに
それでも 手を伸ばす

地を這って 地を這って
やっと見える色がある
遠い海の深さより
あなたの影を探してる
地を這って 地を這って
風の味を確かめる
わたしはまだ
あなたを 見つけたいだけ

苔のやわらかさに転がり
濡れた日差しが背を撫でた
鳥の声は 意味を持って
空の高さを教えてくる

花は咲くのに 知らないふり
笑うことだけ 上手くなった
季節は進む わたしを置いて
置いていくのが 優しさみたいに

あの頃のままじゃ 息ができない
だから変わる 罰じゃなく
軽くなるために
深くなるために

地を這って 地を這って
やっと触れる熱がある
どんな景色を抱いても
あなたの不在が透けてる
地を這って 地を這って
春の匂いを覚える
わたしはまだ
あなたを 見つけたいだけ

大きな海を越えたなら
雲の白さを盗めたなら
あなたの夢の その続きを
たった一度でいい 呼ばせて

地を這って 地を這って
ここから見える空がある
知ることが怖い夜も
あなたの名でほどける
地を這って 地を這って
光の方向へ滑る
わたしはもう
あなたに 似ていくみたいだ

息を吐く音だけ
言葉の前で ほどけていく


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